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旧彦根藩主井伊家は、文化的教養の高い家柄で多種多様の優れた美術工芸品が所蔵されております。中でも十二代直亮(なおあき)公秘蔵の献上笛、笙、その他雅楽器の袋類に美しい裂があり、また小説「花の生涯」で知られ宗観の号をもつ茶人でもある幕末の大老十三代井伊直弼(なおすけ)公蒐集の数々の優秀な茶道具など、代々の歴史と貴重な文化財が多く伝わっております。
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彦根井伊家には、数多くの雅楽器の袋裂が伝えられています。この裂は、十七〜十八世紀製の笙(しょう)袋で、五色の渋い縞に二色の緯糸を織り込んだ格子縞に、吉祥文として喜ばれる宝模様を散りばめたもので、飛び石のように織り出された宝模様は一部を金であらわし、落ち着いた雰囲気の中にも洗練された感覚が感じ取れる美しい裂です。
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旧彦根藩井伊家は、文化的に教養の高い家柄で、多種多様の優れた美術工芸品が所蔵されています。中でも十二代直亮(なおあき)公、秘蔵の笛袋に美しい裂があり、この裂もその一種です。文様は、中国、隋・唐の時代より詩や歌に詠まれ、わが国の奈良時代の遺品にも姿を現す蝶文様と、牡丹花を組み合わせたもので、おだやかな風情を感じさせてくれる楽しい裂です。
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旧彦根藩井伊家には美しい笛袋裂が伝えられており、十二代直亮(なおあき)公、蒐集の裂です。この間道に流水に魚もその一裂で、文様は五色の落ち着いた縞の上に、繊細な流水文様としゃれた魚を金で織りだした軽快なもので、組織・縞・文様がうまく溶け合い趣のある楽しい裂です。
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旧彦根藩井伊家には、美しい笛袋裂が多数伝えられています。雪輪は、雪の結晶を文様化したもので、古くより吉祥の意味がある文様としてつちかわれました。この雪輪文様の中に、菊、梅、牡丹、水仙、撫子などの草花文様を組み合わせた構図は、可憐な感じを与えてくれる美しい裂です。
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